<南風>わが家の食育


社会
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 わが家の子どもたちは、現在、中学生、高校生、専門学生です。私が忙しく外を飛び回り、帰りが遅くなろうとも、出張で数日家を留守にしようとも、家にある食材を駆使して、自分たちでご飯を作って食べることができます。

 献立は、お料理サイトで家にある食材のキーワードを入れてネット検索し、食べたいものを作っています。私自身、実家の両親が共働きで鍵っ子でした。親の遅い帰宅を待てずに、自分の空腹を満たすため、また、妹弟たちのために当たり前のように料理する環境で育ってきたこともあり、我が子たちにも幼いころから一緒に台所に立ち料理する習慣を身につけられるように仕向けてきました。

 特に、PTA活動の一環で食育研修に参加し「はなちゃんの味噌汁」のお話を伺ってからはより一層、「食べることは生きること」を強く意識し、もし、私や夫に万が一何かあったとしても、また成長し自立していった時に、「自分で栄養を考え食べて暮らしていくことができる力が身につくように」との願いを込めて、そうできるようになってもらいたかったのです。

 私は口も手も出さず、子どもたちはなるべく自分で考える、何でもないことのようで結構大変でした。

 長男が高校生になる時には、入学前に「高校1年は週1、2年では週2、3年は週3、自分で自分のお弁当作りに挑戦してみよう」と親子で話し合い目標を立てて3年間無理のない範囲で取り組みました。その成果もあって今では、メイン・副菜おかずも上手に彼なりに作ることができ、日々の食事作りにも役立っているようです。

 次男はパスタやチャーハンが得意、長女はお出汁(だし)を丁寧にとった具だくさんみそ汁が上手です。それぞれが、楽しみながら協力して家事をこなしてくれて母はいつも大助かりです。
(下地イツ子、県PTA連合会会長)