<南風>空振りマッドネス


社会
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 怒濤(どとう)の1カ月を過ごしている。プロ野球やJリーグの開幕延期の決定の後を受け、Bリーグも難しい判断が迫られた中で、2月28日~3月11日の間に予定していた試合の延期を決定。さらに3月14日~4月1日の試合を無観客で行うと発表。3月14、15日に無観客試合が実施された。しかし、選手や審判の発熱により2試合が中止になり、数人の外国籍選手が出場を辞退するケースなどが出たため、4月1日までの試合を中止する決定をした。

 今回の出来事は決してネガティブなものではない。「世界的な情勢が日々劇的に変化していく中で、今回選手会や各クラブとリーグが臨機応変かつ迅速に議論を重ね、一枚岩となって意思決定できたことはポジティブなこと」と大河正明チェアマンの言葉。不測の事態に関係者一丸となって立ち向かっている。現場での問題や当事者の意見に耳を傾けてコンセンサスを取りながら進めていく姿勢には好感が持てる。

 Bリーグのシーズンに4回発行しているアウトナンバーも、15日に発売した3Q(今季の3号)も大いに中止の影響を受けた。3月21、22日の沖縄で開催される予定だった渋谷戦の特集を組んでいただけに見事なこけっぷりだ。4Q(次の今季最終号)の内容についても、刻々と変化する状況に対応し、決めていく必要がある。さてどうする康平?

 東京オリンピック開幕まで、ちょうど4カ月。NBAはシーズン中断し、6月再開を検討している。そうなれば渡邉雄太と八村塁の日本代表への招集は難しくなるだろう。五輪開催については中止・延期するべきという声が高まっているが、政府はどのような判断を下すのか。有効投票総数の72・15%が反対である辺野古の基地建設のように、世論を無視して強行開催に踏み切るのか。さてどうするあべちゃん?
(金谷康平、沖縄バスケットボール情報誌アウトナンバー編集長)