<南風>ピンチをチャンスに


社会
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 前回の「南風」で、わが家の子どもたちの食育について触れましたが、掲載後に旦那さまより「僕も野菜炒めやカレーを上手に作れるよ」と申し入れがありましたので、「わが家の旦那さまもお料理の腕前向上中」と彼の名誉のためにも補足しておきます。

 さて、わが家の家族がお料理の腕をメキメキと上達させている今日この頃、私は家族の理解と協力を得て県内外の各地へと飛び回り、研修会や会議に参加させてもらっているのですが、そこで感じることは昨今の「家庭教育力」です。

 朝の第一声「おはようございます」から始まるあいさつしかり、子どもたちの教育の原点は家庭にあることを再確認し、子育てを通して子どもと共に保護者が成長する心豊かな家庭づくりに努められているだろうか、と自分自身を振り返り、考える今日この頃です。

 日本政府から全国一斉に休校措置要請が出た件では、共働き世帯イコール子育て世帯の多い昨今「さあ! どうする?」と、それこそ保護者の家庭教育力を試された気がしました。

 学校では、集団生活、学問を学び、遊びや運動を通して日々すくすくと成長をしている子どもたち。休校から自宅待機、家庭学習と外出も制限され、日々のリズムがなかなかつかめず、各家庭でもその対応に工夫や苦労があったかと思われます。そんな時こそ、「ピンチはチャンス」に変わるときだと感じました。

 家庭での学びの時間は、「生活力」を身に付け、お手伝いを通して学ぶことができる「食事」「掃除」「片付け」「時間の使い方」で有意義に親子で過ごせたのではないでしょうか。

 わが家も共働き家庭。家族で協力し合い、こつこつと「日々の積み重ねが大事」と慌てず焦らず、失敗も重ねながらそれを糧として日々家庭教育力の向上を目指しています。
(下地イツ子、県PTA連合会会長)