<南風>音楽と私


社会
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 4月9日(フォークの日)6月9日(ロックの日)と語呂合わせで制定した記念日。数字の英語読みと日本語読みの組み合わせはかなり強引で、イベント大好きな日本人らしい発想です。

 私の経営する飲食店2店舗も、基本的に毎年、ミュージシャンや、自身のバンド、さらには、お客様も参加してのライブを行っています。今年はコロナウイルスの影響で両方が延期のままで、楽しみにしていたお客様や、ステージのために練習しているお客様には大変申し訳なく思っていて、こんな状況だからこそみんなが生演奏で癒やされたい気持ちです。

 自分の人生の中に音楽はいつも身近にあります。小学生の時に父から三線を教わり、中学校には、井上陽水、吉田拓郎に影響を受けギターに夢中、高校に入ると友達とロックバンドを組み、大学では軽音楽部でドラムに挑戦と、あらゆるジャンルの音楽をかじってきました。

 もう、遠い昔のようになった感がある、クイーンの映画『ボヘミアン・ラプソディー』が日本で、世界で爆発的にヒットしました。ご多分に漏れず、私も映画館に足を運びましたが、青春時代が甦(よみがえ)り後半は大泣きでした。後日、娘が見に行き、感動し結局、3回も行ったようです。世代を超えた父娘の共通の話題、しかも1970年代のイギリスのロックで盛り上がったのは音楽のおかげです。

 第2回目の『南風』で書きましたが、大学を卒業し渡嘉敷島に戻り、そこから和太鼓の活動が始まります。自分では人生の中で一番長い音楽活動です。

 渡嘉敷島では数年前から、若い人たちが実行委員会を作り「音もだち」という企画が秋のイベントとして定着しています。閑散期だからこそ音楽の力で島の魅力を発信したいという発想は素晴らしいと思います。これも音楽の力ですね。
(新垣徹、渡嘉敷村商工会会長)