<南風>パークゴルフ パート1


社会
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 パークゴルフとは北海道幕別町で1983年に誕生し今年で37年と比較的新しいスポーツである。芝で覆われたコースでクラブ1本でボールを打ち、カップインするまで打数を競い合いながら楽しめるスポーツ。

 ルールは至ってシンプルで、老若男女を問わず子供からお年寄りまで誰もが身近なスポーツとして手軽に気軽にできる3世代スポーツとして人気がある。

 私がパークゴルフに初めて出会ったのは1997年10月で、当時国頭村ではスポーツ合宿で活性化を図ろうとスポーツ施設を造る動きがあった。当時国頭村スポーツ振興審議会会長を務めていた私からの提案であり長距離陣の夏場の合宿地として有名であった別海町を視察に訪れた。その時初めてパークゴルフを目にして老若男女、3世代で楽しくプレーをしている姿に私は一瞬ハンマーで頭を殴られたような心境になった。

 今までトップアスリートを目指すことを活動の軸にしてきたのは何であったのか、自問自答の始まりであった。しかしすぐに気持ちを切り替えパークゴルフこそがこれからのスポーツであると決意し、視察から帰るとすぐに大城久利国頭村長(当時)へパークゴルフの施設を造ってほしいとの提言を行った。

 《北海道から戻った比嘉さんは村長室へ私を訪ね、開口一番「村長、パークゴルフ場を作ってください」と進言してきた。彼の真剣な表情は普通ではなかった。「親子三代で楽しめるスポーツ、村民の健康づくりのためにも是非パークゴルフ場が必要である」と私を説得する彼の態度に私の心を動かした》(国頭村パークゴルフ協会設立10周年記念誌より引用)

 「前例がなければ前例を作ればよい」とのトップの決断力で、行政として沖縄で初めてのパークゴルフ場(くいなパークゴルフ場)が国頭村安田に誕生した。

(比嘉明男、県パークゴルフ協会連合会長 日本郵便沖縄支社長)