<南風>ニューノーマル時代のつながり方


社会
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 世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス。私の職場でも働き方が大きく変化した。独自のSARS対応マニュアルを参考に、厚生労働省からの情報や感染症の専門医の助言もいただきつつ、さまざまな策を講じた。事務所でも、勤務は交代制、対面からWebを使った会議へと慣れないことの連続。会う機会が少なくなった同僚とのコミュニケーションに苦労したが、Web会議の導入は業務効率化につながるなど多くの視点を得ることができた。

 これまでと同じような働き方はもう難しいのだろう。ウィズコロナ時代、非常時にも業務を継続するためには何が必要だろうか。付加価値の高い働き方とはどういうものだろうか。

 現在、沖縄県経営者協会の女性リーダー部会で活動している。県内の企業等で働く女性が集まり、毎年さまざまなテーマで活動している。仕事や友人・家族・親戚、地域のつながりでもない。「沖縄で働く女性」として集い活動することは、初めての体験である。メンバーの意識の高さや何かを動かしていきたいという熱量にいつも勇気づけられ、私にとって外部メンター(助言者)の集まりのような部会である。

 仕事上の課題解決に取り組むとき他の会社はどうしているのかと気になったことはないだろうか。特に私のように総務系の仕事をしていると、他社の状況を知る機会は少ない。異業種であっても同じことに悩んでいたり、取り組み事例を聞くことができたり、部会での活動は生の声を収集できる貴重な場となっている。ニューノーマル時代、社内、同業にとどまらず、同じ課題を共有し、共に学べる環境と仲間がいることは貴重だと思っている。

 部会の集まりはにぎやかで話題も尽きない。楽しみながら、小さくても新しい風を吹き込む活動ができればと思っている。
(山口茜、沖縄美ら島財団 首里城公園業務課長)