<南風>プラットフォームへ進化


社会
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 昨年急きょ立ち上げたランチサポート。まさか1年後に活動を続けているとは思いもしなかった。

 給食の代わりになればと始めたが、子育て家庭だけでなく、コロナ禍で生活が苦しい状況になっている方々へのサポートとしても動き続けている。またランチサポートという名前だが、衣類や日用品など、さまざまな物資の需要と供給をつなぐプラットフォームとしても声をかけていただく機会が増えてきた。

 新年度に入り活動当初からご支援いただいている企業へお礼と継続支援のお願いをしているが「子どもたちのために」という気持ちで共感して今後の活動も支援を表明いただいている。沖縄の企業だけでなく、県外から進出している企業も積極的にアイデアを出して一緒に動いてくれている。

 毎回200個ずつパンを提供する、ぐしけん、オキコの2社をはじめ協賛企業の皆さまは、サポートをするために製造量を増やしたり、食料品を購入したりしてご提供いただいている。

 昨年6月、サポートに加わった日本郵便沖縄支社の比嘉明男支社長が3月末で退職された。日本郵便という大きな組織が動いてくれたのは、情熱を持って後押ししてくれた比嘉さんがいたからだ。忙しい日にも合間を見て立ち寄って声をかけてくれた比嘉さんがいないのはとても寂しいが、後任の久田新支社長へしっかりと引き継ぎをしていただき、本年度も継続して一緒に続けてくれている。

 県の担当部署も人事異動があり、ほぼみなさん入れ替わり、新課長も早速活動現場を見にいらした。

 ランチサポートが一気に大きく育ったのは「子どもたちのために」という同じ思いを強く持つ人たちが、たまたま去年のあのタイミングでつながった奇跡的な結果だ。この出会いを大切に必要な物資を届けていきたい。
(富田杏理、おとなワンサード代表)