<南風>ポジティブ3K


社会
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 「私は介護職です」と言うと「大変だね~」とよく言われる。困ってしまう。「大変だ」と思ったことがないからだ。楽しんでいるし好きなことを仕事にできている私は幸せだとも思っている。

 世間では介護は「3K」キツイ・キタナイ・キケンと言われる職業に認識されているようだ。私はこの仕事に誇りを持って働いているからネガティブなイメージで捉えられていることは悔しい。もちろん「3K」の要素はゼロではない。しかし、そればかりではない。感謝や感動、希望を創ったり、受け取ったりすることができる素晴らしい仕事だ。

 この仕事はクリエイティブである。そして介護職はクリエイターだと思っている。介護は人生と直結する。介護職が日々向き合っている人のこれまでの人生を思い、これからの人生を共に創っていく仕事だと思う。同じ人生の形は一つもない。他人の人生の管理は誰にもできないし、そんな権利もない。制度に当てはめ、それだけで完結するものでもない。どう生きるかは本人が決めていい。だから創造することが結構ある。

 私たち介護職は最後まで「どう生きたい」かということを創造するクリエイターであり、伴走者だ。私はポジティブな「3K」感謝・感動・希望へ業界のイメージを変えていきたいと心から願い、行動している。やりがいや希望を持って働いている若いスタッフを見ると、もっとこの仕事の魅力を伝えたいと思う。

 特に介護福祉士には専門性と人間性が必要だと思うし、豊かな感性と自由な発想力、リーダーシップとマネジメントが必要だと感じる。そのために何を学び、磨き、確立しなければならないのかを考えてほしいと思う。自分たちの誇りは自分たちで創り、広げていこう! 目指せ「ポジティブ3K」感謝・感動・希望にあふれた業界を!
(友寄利津子、NPO法人ライフサポートてだこ代表)