<南風>努力の土台づくり


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
福島知加

 人には頑張らないといけない時期がある。こんなことを書くと「心を殺してまで頑張らなくてもいい!」という声が聞こえてきそうだが、私の言う頑張りは自分らしさを大切にしながら自分の目的を果たす努力のことを指す。その頑張りもスイッチを入れる時期とオフの時期があって良い。

 最近、2年に1回楽しみにしているサバイバルオーディション番組の配信が開始し、数々の試練を乗り越え最終的に11人のグローバルアイドルグループが誕生する。応援が生きがいの私にとって、彼女たちの頑張りは涙なしには見られない。まさに彼女たちにとって今がその頑張り時期だ。

 歌がうまい子もいれば、ダンサーやアイドルとして活躍してた子がいる中、デビューの切符をつかまなくてはならない。そんな状況下にいると、自分と周りを比べて自分に集中できない様子が度々映し出される。応援している推しがそのモードに入るとついつい「早く自分の魅力に気づいて」と声が漏れる。

 人には必ず強みや才能があり、そのらしさを理解し自分の目的のためや人のために使い続けると、思う以上の成果が出たり人から喜ばれ応援されたりする。ただ、もう一つ検討しないといけないのはその時期だ。

 結論、目的(成し遂げたいこと)が定まった時に集中して頑張る、で良いと私は思う。ただその努力する土台がないと頑張らないといけない場面で頑張り方が分からず、周りが気になって自分に集中できないことがあるので普段から自分の強みや才能を生かし、小さな成功体験を積んでおくことが努力の土台になるのではないかと考える。段階的に明るくできる照明のスイッチのように日々の明るさを微調整しながら、集中するタイミングで明るさ全開のスイッチを押す。頑張りたい時に頑張れるように今日も強みを使って行こう!

(福島知加、ワダチラボ代表取締役)