<南風>弦楽器職人の移住


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 この1、2週間の沖縄での雨の降り方は尋常ではありませんでした。晴れていても突然の大雨があり、洗濯物もゆっくり干せません。

 孫たちの運動会も予定通りに開催できるかと心配でしたが、去る日曜日に何とか終えることができました。
 ところが、8月から9月にかけての本土での雨の被害は、沖縄の比ではありませんでした。特に北海道や東北の被害は甚大でした。被災された方々へ心からお見舞い申し上げます。

 最近の気象全般を考えると、本土より沖縄の方が暮らしやすいと思います。沖縄の夏は長く、日差しも強いですが、最高気温はそれほど高くなく、冬も暖かい、雪も降らない―。ということで、本土から沖縄に移住する方が増えているようです。

 その流れに乗ってか、今年になって弦楽器の製作、修理、調整、販売のお店が那覇市と宜野湾市にオープンしました。

 どちらも本土出身で、イタリアで修行した職人が営んでいます。2店とも2人で経営しているので、計4人の職人さんが増えたことになります。

 これで、弦楽器に故障があってもすぐに見てもらえるので、とても助かります。

 弦楽の指導者が増え、それにつれて生徒たちも増えたので、2カ所のお店の利用者も増えてくると思います。

 増えた指導者や生徒たちの中には、もちろんチェロの指導者、生徒もいます。チェロの先生方と生徒たち総勢50人ほどによるチェロだけのコンサート「チェリシモ 7」が25日、南城市のシュガーホールで開催されます。

 企画、構成、指揮を庭野隆之氏、ゲストは糸数知(ソプラノ)、国吉和美(コントラバス)です。きっと迫力のあるコンサートになると思います。
(川崎達、沖縄弦楽指導者協会会長)