<南風>プロボノ


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 プロボノという言葉を知ったのは、6年前セールスフォースの開発パートナーを始めた頃だった。

 プロボノとは、各分野の専門家が、職業上持っている知識・スキルや経験を生かして社会貢献するボランティア活動全般。また、それに参加する専門家自身。(Wikipediaより)

 弁護士や司法書士による無料法律相談などは、自治体の広報誌や新聞などで、よく目にしていた。

 同じようにエンジニアがその専門知識を生かしてボランティア活動を行っていることを知って、とてもいい考えだと感動した。

 セールスフォース社は、創業当初から、1/1/1モデルと呼ばれる社会貢献の仕組みがある。就業時間の1%、製品の1%、利益の1%を社会貢献活動に充てる、というものだ。大企業がもうかったから寄付するというのではなく、たとえ小さな会社でも、その活動の一部を社会貢献に充てるというものだ。セールスフォースのマーク・ベニオフCEOは「企業には世界を変える力がある。世の中を良くすることがビジネスの本質だ」と熱く語る。

 このビジネスと社会貢献をうまくつなげた取り組みは、Google社やFacebook社など多くのシリコンバレー企業に採用され、社会を良くしていきたいと願う人たちの思いを実現する仕組みになっている。

 当社もその仕組みに共感し、社会福祉協議会やNGO、NPOに対して、大幅割引あるいは無償でサービスを提供している。

 沖縄でも、地域を良くしようと日々頑張っているNPOが多くある。その方々を少しでも支援すべく11月8日に、セールスフォース社と共催でNPO向けのセミナーを企画している。専門知識を生かして、わが美ら島沖縄のために頑張っている方々を、少しでも支援できればと願っている。
(寺田克彦、テラ・ウェブクリエイト社長)