<南風>新報音楽コンクール


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 今年は、「数十年ぶり」とか、「数十年に一度」と言う枕言葉の付く出来事(自然現象)がとても多い一年だったのではないでしょうか。

 北海道や東北の台風被害、沖縄地方に接近した台風の最大風速の更新、連続真夏日の更新、最近では、北海道や東京での初雪の早さ、それに加えてスーパームーンなど、数多くありました。先日のNAHAマラソンの日は12月の最高気温が更新されました。何と102年ぶりだそうです。やはり異常気象なのでしょうか。

 ところで、自然現象ではないのですが、築数十年の那覇市民会館や教育福祉会館が、老朽化や強化された耐震基準に適合しなくなり建て替えをすることになるそうです。

 市民会館や教育福祉会館のステージで演奏したり、演奏会を聴いたり、思い出は数多くあり寂しい気がしますが、安全で素晴らしい施設になることを期待しています。

 同様に、日本復帰前に建てられた琉球新報社の泉崎本社ビルは、すでに去年の暮れから建て替え工事を行っています。その影響で、今年の新報音楽コンクールは49回目にして新報ホールが使えず、変則開催となっています。会場となるホールの手配の関係で、今年の開催は1カ月ほど遅れています。その影響か、今年のコンクール参加者は、例年に比べて少ないようです。コンクール関係者の一人として、参加を諦めざるを得なかった皆様には申し訳なく思っています。

 さて、いよいよ明日、新報音楽コンクールの本選会が、ムーンテラス東崎Sairaiin音楽堂で行われます。今年は、予選会場と本選会場の場所が違うので、ホール内の響きに不慣れな面があると思いますが、出場者の皆さん、落ち着いて、楽しんで演奏できるように心掛けてください。
(川崎達、沖縄弦楽指導者協会会長)