<南風>地域と関わる


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 住んでいる地域について考える機会はどのくらいあるのだろう。

 私が住むうるま市は、旧具志川市・旧石川市・旧勝連町・旧与那城町の2市2町が合併し誕生した。市内の小学校・中学校を卒業後、高校は市外の高校を選んだ私は、中学の時に比べ、地域のことを考えたり、地域の行事に参加する機会はほとんどなくなっていた。大学に入ると、地域よりも外へ外への意識で海外留学し、さらに地域との接点はなくなっていった。

 地域を考えるきっかけとなったのは、海外長期留学で異文化交流をする中で芽生えた沖縄や地元への意識だった。帰国後、世界若者ウチナーンチュ連合会を立ち上げ国際活動を行うが、もどかしかったのが自身が住む地域への関わり方をいまいち探せずにいたこと。

 関わりの一つとして行動したのが、青年会活動に加え、ミスうるまへの応募。ちょうど、うるま市合併10周年の節目で、その年は多くの行事があった。

 ミスうるまとして私にできることを考え、1年間、市を代表してうるま市を県内海外へPRするほか、これまでの経験を生かしてブラジル、ペルー、アルゼンチンにあるうるま市人会と交流を深め、パイプ役を担った。

 地域において個人や組織の存在は、ほんの小さな一部であるが、それぞれが役目を担うことで、地域に住むひとりひとりが合わさると地域社会において大きな力を発揮できる。また、必要としている人がいる。

 ひとりでできること。組織や会社だからできること。地域を支える自治会や青年会、婦人会の存在、農協、商工会、青年会議所の存在など地域住民が集まる組織が多くある中で、地域社会への関わり方は、年齢・仕事によって人それぞれで大小ある。地域と接点をもてる組織が多くあることにありがたさを感じる。
(玉元三奈美、世界若者ウチナーンチュ連合会代表理事)