<南風>働き方改革


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 当協会は、1958年に設立されて以来今日まで「人と経営」の問題に関する専管の団体として、多種多様な経済活動を展開してきました。経営人材の育成をはじめ労使関係の安定並びに会員企業の御意見・御要望を集約し、関係機関に対して要請・提言活動を行って参りました。人事労務問題や雇用の確保・創出といった点では、上部団体の日本経団連や経営法曹会議をはじめ、県や労働局、沖縄総合事務局等との連携・協力のもと、様々な施策や政策を推進しています。特に近年は、働き方改革や健康経営、ワーク・ライフ・バランス等の言葉にも見られますように、魅力ある職場づくりに積極的に取り組んでいます。

 8月開催の経営懇話会においては、ドイツ在住でフリージャーナリストの熊谷徹氏を招き、「ドイツ流働き方改革に学ぶ」をテーマに、ドイツ国が如何(いか)にして日本の1・5倍の生産性を実現してきたのか、そのノウハウや職場環境づくりの方策を学びました。また、実践経営塾後継者育成セミナーでは、沖縄富士通社長の内田伸氏に、「社員の働きやすい環境づくり」と題して、先進企業の事例やシステムづくりについて御提言を頂く予定です。

 企業においては、年間を通じての業務全般における平準化は、中々容易ではありませんが、現在、約6割近くの企業が、長時間労働の是正や年休取得の促進など、それぞれの企業に応じた職場環境の改善に取り組んでいます。その一方で、社員の意識改革はもとより、旧態依然とした業務の進め方を見直し、仕事の質を高め、生産性の向上を図っていくことも求められています。当協会としても、社員一人一人が活(い)き活(い)きと働くとともに、企業や組織が活性化し、持続的な成長発展を遂げられるよう、働き方改革に鋭意取り組んでいるところです。
(山城勝、県経営者協会常務理事)