<南風>チームを変えた3選手


社会
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 沖縄ティーダバルは県内で初めて誕生した女子硬式野球チームです。下は中学1年から上は年齢制限なしの社会人まで。立ち上げの頃は、全国を目指す意識の高い社会人に比べ、大好きな野球を楽しくやっている学生との間には少し溝がありました。

 全国大会出場後も、練習参加者はなかなか増えず、チーム練習がほとんどできない日々が続いていました。

 そんな中、4年目を迎える頃からチームが変わりだしてきました。社会人プレーヤーの城間、嘉数、伊禮の3選手の存在は、私の大きな支えになっています。3人それぞれが学生の多いチームをうまく支えています。

 練習や試合で常に声掛けをし、みんながプレーしやすいようにアドバイスし、生涯現役選手でいたいと言う城間。抜群の野球センスを持ち、プレーを通し選手を引っ張る嘉数。学生の面倒をよく見てくれ、チームのお姉さん的存在の伊禮。

 3人の頑張りと、社会人が考え方を少し変えて、学生の考えに耳を傾け、学生に寄り添いだしてから、チームが変わり始めたのです。合わせるところは合わせる。はっきり言う事は言う。そういうコミュニケーションが取れるようになると、練習に参加する学生が増え、社会人も練習日に合わせてシフトを組んだりと、やっと練習らしい練習ができるようになりました。

 全国大会で勝ちたいという選手全員の意識も変わりました。社会人がうまくもり立ててくれ、本当にいいチームになりました。選手の戦う姿も貫禄がついてきた今、少しずつですが、全国でも戦えるチームになってきています。

 今頑張っている選手たちは、今後の沖縄の女子野球の発展へとつなげる選手たちです。これからも切磋琢磨(せっさたくま)し、大好きな硬式野球で上を目指し、楽しんでいってもらいたいです。

(新垣かおり、女子硬式野球沖縄ティーダバル マネージャー)