<南風>2チーム目の誕生


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 今年5月に、沖縄に2チーム目の硬式野球チームが誕生しました。女子硬式野球の普及発展を願う私たちにとっても、本当に嬉(うれ)しい出来事です。

 昨年までは県内に1チームしかなかったため、全国大会には沖縄地域枠で参加していましたが、今年からは7月の予選を勝ち抜いての本戦出場。10月7日から千葉県で行われた全日本女子硬式野球クラブ選手権大会に出場しました。

 年齢層も広いクラブチームなので、年3回の遠征に毎回全選手が臨むことはできず、今回は10人での参加でした。対戦相手は関東の強豪チーム「ハマンジ」。昨年夏の対戦では8対1のコールド負けでした。

 今大会は中高生中心で戦わないといけない中、不安がありました。練習後のミーティングで「格上との戦いになるけど、必ず最終回までやるぞ」と、強い気持ちを持つことを選手に伝え続けました。

 迎えた初戦。初回から先頭打者を出し、どうなるかと思いましたが、強豪相手に4回まで0-0の試合展開でした。5回に三塁打とセンターへの犠牲フライで1点先制され、それが決勝点になりました。1-0で敗れはしましたが、最終回まで戦えたこと、緊迫した試合の中ノーエラーだったこと。選手たちは10人でよく戦ってくれました。選手の力って凄(すご)い。今度は勝たせてあげたいとの気持ちになりました。選手一人一人がレベルアップすることで、チーム力も上がります。

 嬉しいことに最近では、女子野球の存在を知り、いろいろな方がサポートをしてくださります。選手がもっともっと野球がうまくなりたい、もっともっと野球が好きでいたいと思えるように支えていきたい。

 今年、2チーム目として誕生した「沖縄ヴェティックス」と競い合い、沖縄の女子野球の発展へと突き進んでいきたいと思います。
(新垣かおり、女子硬式野球沖縄ティーダバル マネージャー)