<南風>新たな人生


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 12月24日。ラジオからはクリスマスソングが流れ、見渡せばイルミネーション。太陽が高く昇り、太陽の光を浴びる。晴天に恵まれたなか、新たな門出を迎えた。

 結納と入籍。そして、お世話になった方々と共に結婚報告パーティーを催した。

 彼は、沖縄から遠く離れた裏側ボリビアにいる。飛行機で30時間以上、距離は約2万キロ。祖父母は金武町からボリビアへ移民し、オキナワ移住地(コロニアオキナワ)を開拓したひとりである。

 沖縄とコロニアオキナワがあるサンタクルス州は相互の文化、産業、人的交流の促進を目的に、1992年に姉妹提携を結んだ。世界地図で沖縄が正式に登録されているのは「沖縄県」と「コロニアオキナワ」の二つである。

 その二つのオキナワを結び、国境、距離、時差を超えた新たな人生が始まる。新しい家庭を築いていく人生。結婚を機に今まで拠点としてきた沖縄を離れ、ボリビアに拠点を移した人生。そして、新たに会社を設立し、ビジネスを展開していく人生。

 人生は旅であり、その人生はいつしか物語となる。今日はこれから人生の旅を共に歩み、支えていく彼と私の出発日である。片道切符を手に、立ち止まる事はあっても、進んでいく。翌日、翌月、翌年に向かって進んでいく。

 数日後には、年が明け、2018年が始まる。

 人生の旅を楽しみながら、これまで築いてきた沖縄と世界のウチナーネットワークを今まで以上に活用し、自身の新たなビジネス、ボリビアや海外、沖縄の地域社会に活(い)かしていきたい。

 可能性は無限大。1%の可能性がある限り挑戦し続ける姿勢は常に心に。

 今回が最終回。皆様との出逢いに心より感謝いたします。新たな一年が実り多き一年であり、たくさんの幸せが降り注ぎますように。
(玉元三奈美、世界若者ウチナーンチュ連合会代表理事)