昨年の8月12日にコザ・ミュージックタウンで開催された「LGBTQフォーラム2017」について語ります。ちなみに「LGBTQ」とは性的少数者を意味する省略語です。
私は7月某日の午前11時に宣伝用パネルを抱えて会場近辺の商店街に足を運び、お店や事務所の前を借りて広報活動をしました。突然の訪問にもかかわらず、訪問先の方々は気軽に街頭に出て写真のモデルになってくださいました。しかも、「勇気を持って頑張りなさいよ」「私たちもLGBTQを応援します」と激励をしてくれました。
日曜日の昼食時間に北谷町のサンセットビーチで同じパネルを掲げて広報活動をしました。近くのパラソルの下にいた4人の女性にチラシを掲げる写真のモデルを依頼したところ、ここでも簡単に協力してくれました。その上「このチラシを友人に渡したいから貰(もら)っていいかしら?」と聞かれたので、お渡ししました。
40年余りも東京で生活していた経験からは、とても考えられない出来事でした。親代々の商店主や「よそ者」と排斥されながらも粘っている新参の転入者とは全く違う対応ぶりに驚きました。東京では「店の信用が落ちる」とか「近所付き合いができなくなる」などと口実をつけて断られるに違いありません。
私の驚きを沖縄生まれ沖縄育ちの知人に話したところ「戦後に苦しんだ沖縄人の生活感がLGBTQの困難に共感したからでしょう」と答えました。「アジアから移住して苦労した方や外国人2世で働き口がなくなった方もいるからLGBTQの悩みを共有したのでしょう」と言う方もいました。
それにしても私の心の内側には謎が消えません。ホントの解答は残されているような気がします。そこで、今回から続けるこのコラムのなかで謎を解明したいと思っています。
(南 定四郎、LGBTQフォーラム2018実行委員長)