<南風>うちなーむん


社会
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 うちなーんちゅの私は、県外や海外で「うちなーむん」を見つけると、嬉(うれ)しくてたまらない。県外のお店でオリオンビール、ハワイのスーパーで「くるま麩(ふ)」を見つけた時、感動を隠しきれず、近くにいる人に自慢したくなった。「うちーなーむん」をこよなく愛し、食生活から化粧品、日用品、アクセサリーに至るまで、私の日々の生活の中で沖縄県産品は欠かせない。その虜(とりこ)になったのは、機内販売業務がきっかけだった。

 JTAは沖縄県産品にこだわった機内販売で沖縄の魅力を発信している。そのワーキンググループメンバーだった当時、地元の生産者を自分の足でまわり、製造過程を勉強したこともあった。作り手の熱い想(おも)いに共感したこともあって「空飛ぶ県産品」が多くのお客さまに喜ばれることがとても嬉しい。「私もうちなーむんです」と言うと、お客さまが更に笑顔になりセールストークが弾む。

 JALでは訪日外国人や国内の観光需要を日本各地へ呼び込み、地域と一緒に「地域の元気」を作っていこうという「JAL新ジャパンプロジェクト」を展開中だ。47都道府県の中から、地域ならではのご当地グルメを国内線ファーストクラスでサービスしている。

 4月は沖縄が選ばれ、やんばる産ハーブ鶏やあぐー豚、シークヮーサーなど沖縄素材をふんだんに使ったお料理が並んでいる。昼食時間帯に提供されるスイーツは「沖縄黒糖バウム」と古宇利島産「島かぼちゃのカボニー」。この企画に、JAL沖縄支店の担当者として機内食選定にかかわったが、ますます「うちなーむん」が好きになった。

 爽やかな風が心地よいうりずんの季節、今日も日本の空のどこかで「うちなーむん」がお客さまを笑顔にしている。「うちなーむん」が機内から日本中、世界中に広がっていくことを期待したい。

(亀川智子 JALJTAセールス法人G長 JTA客室乗務員)