<南風>つながり


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 ハッピーモア市場(宜野湾市志真志)では、農家さんから美味(おい)しい食べ方や野菜のこだわりを直接聞けます。目当ての農家さんの入荷を待ってから買うお客さんもいます。農家さんも「自分の野菜のファンからの喜びの声を聞くと何よりも嬉(うれ)しく、作りがいがある」と話してくれます。

 ハッピーモア市場の野菜は県外のこだわりの飲食店からも注文が多いです。「同じものでも、沖縄の野菜は味が違う。沖縄のエネルギーが詰まっている」と聞きます。

 お客様の中には大変な体験をされた方もいます。若くして難病にかかり、病院治療とともに、ハッピーモアの野菜で食事療法を行いました。無事に克服して子供も授かり、今では元気いっぱい買い物に来られています。お客さんの声から「ハッピーモアの野菜で生かされています」とよく言われます。そういう声は何よりも嬉しくて、私たちの仕事の励みになっています。

 数年前、お客さんと女性スタッフが結婚しました。活(い)き活(い)きと働いている姿に一目惚(ぼ)れしたそうです。出会って1カ月での電撃結婚でした。お相手の故郷、愛媛に嫁いで行きました。数カ月後、「ハッピーモア市場に帰りたい」と涙を流していたそうです。でも、今では愛媛で立派なミカン農業経営者としてハッピーモア市場に出品しています。今でもつながりを持てるって素晴らしいことですね。”
(多和田敬子、ハッピーモア市場取締役)