<南風>自分に厳しく


社会
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 年齢を重ねると、周りの人からアドバイスを受けたり注意されたりすることが少なくなる。年上の人たちが少なくなってくるのだから当然なのかもしれない。

 若い頃は先輩のアドバイスに素直に耳を傾けることができなかった。しかし、そういう声に従っていい結果を生んだことも多々あったりする。長い目で見れば厳しい言葉こそ、実は優しかったりする。50代半ばとなった今はセルフコントロールするしか方法がない。というわけで一昨年から、自分自身を甘やかさないように心掛けている。

 最大のきっかけとなったのはけがだった。迷走神経反射で倒れた際、頭を強打、外傷性のくも膜下出血を引き起こしてしまった。「迷走―」とは簡単に言えば重度の立ちくらみのようなもの。一瞬意識を失って倒れ、倒れたことにより頭を打ってのくも膜下出血。つまり病気ではなく「けが」だった。3日入院した。

 それを機に考え方が変わった。当時52歳。人生長い時間が残されているわけではない。だから、60歳までは死に物狂いで頑張ってみようと決意した。18年前から一日10キロのジョギングは続けてきた。そして腹話術の稽古も当然続けている。そこに、英語バージョンの40分ネタを、毎日の練習に追加した。それも身についてきたので、去年からさらに一つ加えた。

 腹筋40回と腕立て200回、それが1セット。合計7セットを日課にしている。日常の流れでいうと、朝起きたらまず腰を伸ばす運動を5分ほど。(ぎっくり腰を2度経験しているので)その後、腹筋と腕立てのセットを3セット。腹話術の稽古。仕事場で時間を見つけて、腹筋腕立てを2セット。自宅(またはホテル)に帰って、10キロ走る。戻って仕上げの2セット。大体こんな感じである。私のことを痩せすぎだという人もいるが結構筋肉質なのだ。
(いっこく堂、腹話術師)