<南風>Ryukyufrogs10年


社会
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 今年で「Ryukyufrogs」も10年目に入った。私がこのRyukyufrogsに選抜されたのは2年前。Ryukyufrogsを経験すると少なからず人生が変わる。私も人生が変わった1人で、人財育成の道に進んでいるとは全く思っていなかった。

 Ryukyufrogsとは次世代リーダーの育成のために設立された。沖縄県内の中学生以上の学生を対象に毎年10人前後、米国シリコンバレーで10日間の研修を含む半年間の人財育成プログラムを行っている。選抜された学生はこのプログラムで自分が生涯かけて解決したい社会課題を見つけ、〇〇×Tech(テクノロジー)で解決策を考える。過去の古い慣習や常識に流されることなく、自分の考えを持ち、周りを巻き込みながら社会を大きく変えていける人財を育成している。1期生が30歳になった。結果が出るのはこれからだが、確実に力は強くなっていると感じている。

 この取り組みが10年間続いているのも70社を超える協賛企業団体と90人を超える方々の寄付があったからだ。2年前からはJTAの協賛で、石垣・宮古の学生にもチャンスが与えられるようになった。協賛企業や支援をしてくださっている方は人財育成に強い思いがある。みなさんの思いが繋(つな)がり、支えられて10年間やってこられたと思う。

 人財育成のニーズが高まり、昨年9月に株式会社FROGSを設立した。今このRyukyufrogsを他の地方でもやってほしいという声があり、動き始めている。将来的には沖縄発の人財育成モデルとして日本全国へこの取り組みが広がりそうだ。

 先日、Ryukyufrogs10期最終選考会があり、応募者77人から6人が選抜された。いよいよ半年間の研修が始まる。どのように10期生が成長するか支え、見守っていこうと思う。
(畑中ひらり、株式会社FROGS取締役)