<南風>「DREAM ON」


社会
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 私にはたくさんの夢があります。大きな夢から小さな夢までさまざま。それらは頭の中で常にキラキラと星のように輝いています。少し手を伸ばせば届きそうな夢もあります。「リンゴ狩りに行ってみたい」とか「箱根に行ってみたい」など。計画を立てて貯金をして親しい友人を誘えばすぐ実現しそうですよね。

 また、頑張って手を伸ばすと、今住んでいる場所から引っ越して、コインランドリーではなく自分の部屋に洗濯機がある生活を送れるかも。このように自分の中に広がる宇宙のような思考の中で、果てしなく遠くで輝く夢もあります。

 「ウェンブリースタジアムでライブをする」という夢。イギリスにある8万人ものお客さんが入るスタジアム。伊江島何個分の収容人数だろうと思うとすさまじく遠く感じます。私が敬愛するイギリスのアーティスト、エド・シーランが3日間単独公演をした場所です。

 彼が見た景色を私も見てみたい。このように果てしなく遠くにある夢を口にすると「DREAM ON(夢でも見てな)」と言う人もいるかもしれません。時には自信が無くなり自分の心がポツリつぶやくときがあるかもしれません。でもその輝きに一生憧れ続けることは想像がつきます。それならば、一度っきりの人生、苦笑いされるほど熱くなって、思いっきり手を伸ばし情熱と信念を燃料に少しずつでも進み続けたい。

 私は今、背中を押してくれる仲間を増やしながら、コツコツと夢を掴(つか)んでいます。昨年12月、「ループペダル演奏だけでライブをしたい」と言った時、賛同してくれたのはたった3人でしたが、今ではループペダル演奏での全国ツアー開催が決定しました。リスクを恐れず私を信じてくれた人たちのおかげです。笑われるくらい大きな夢でも情熱と信念を糧に少しずつ近づいています。

(Anly、シンガーソングライター)