<南風>最高の瞬間


社会
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 県内小中高校では2学期が始まりました。私の講話も子どもたちの学校が始まると同時に2学期のスタートです。

 浦添市の沢岻小学校で3日間連続の講話を行いました。話の内容は、どの学年でも同じですが、話し方、言葉遣い、目配りを心掛けています。

 大人の講演会は、目的を持って来られる方がほとんどで、少し冗談を言うと付き合いで笑って下さる場面もあります。面白くない話でも最後まで聞いてくれます、大人ですから。

 しかし、子どもは違います。初めから、身構えます。楽しくなければ横から後からつつき合い、だんだんと騒がしくなってくる。かと言って、少しだけ冗談を言うと、もう収拾がつかなくなるほど騒ぎだす。一人の子に質問をすると私もぼくもと。つまり、小学校での講話は私にとっての評価であると、いつも自分に言い聞かせております。

 子どもたちへの講話ほど、集中力が必要なものはないと思っております。今思えば、私の講話の原点は、各学校の朝の読み聞かせのボランティアでした。子どもも大人もまだ眠い時間に読み聞かせをされている父母には敬意を払います。

 このような活動のおかげで本島をはじめ離島、県外まで、呼んでいただけるようになりました。また本島内各地、離島の言葉遣いは違います。県外の子の成長の早さも驚くばかりです。

 講話してわかったことは、子どもたちの目はみんな輝いてます。初めは、興味なさそうに下を向いてた子が、話を聞くうちにその瞳が私の全てを吸い込むように見詰めてくる。これが、私の講話の最高の瞬間です。最後に、子どもたちが「こんなに一生懸命聞く講演会は始めてです」

 この言葉を聞く度に、まだまだ伝えていかないといけないという使命感を実感しております。
(砂川正美、夢サポーター)