<南風>私らしい生き方


社会
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 「将来は子どもに関わる仕事に就きたい」。両親が教師だったこともあり、小学生の頃から教師になることを目標にしていました。高校卒業後は、県外の大学で保健体育の教員免許を取得しました。迷わず教師の道に進む私に対して、誰もが「大学卒業後はすぐに教師になるだろう」と思っていたことでしょう。

 しかし、大学卒業後に私が選んだ道は「ミスコンに挑戦する」という、誰もが想像しなかった道。周りからは、「せっかく教員免許を取ったのに、もったいない」「もう一度考え直した方がいいんじゃないか」などと言われることもありました。

 初めは「私の人生なのだから、これでいい」と強気に思っていましたが、周りから私の進路の選択について否定的な声が上がる度に、自分の選択は間違っているのだろうかと悩みました。

 今はもう自分の生き方に迷いはありません。「今しかできないことをしたい」「今まで見たことのない世界を見たい」「私も世界を相手に戦ってみたい」。ただその思いだけで飛び込んだミスコンの世界。もちろん初めから上手く行くことはなく、挫折も味わいました。でも、今は毎日が新しいことの連続で、とても充実しています。

 そして、教師という形ではないけれど、ミスコンや今までの経験を生かして、子どもたちに関わることができないかと思案中です。

 もし周りの人から「教員免許を取得したのに、教師にならないなんてもったいない」と言われても、今の私なら「教員免許を持っているミス日本代表なんて、滅多にいないから、かっこいいでしょう」。そう言って胸を張れます。

 「こうでなければならない」という生き方なんてない。私は自由な発想とチャレンジ精神に満ちた今の生き方に後悔はありません。
(仲本百合香、ミス・スプラナショナル2018日本代表)