<南風>トップレベルに触れる機会


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 近年、プロ野球をはじめ、多くのスポーツで沖縄県出身のスポーツ選手の活躍が見られます。

 バレーボール界も、リオ五輪でうるま市出身の座安琴希選手が日本代表に選出され、弟の仲本賢優がユニバーシアード代表としてアジア3位に輝くなど、県出身選手が活躍しています。しかし県外と比べてトップ選手と交流する機会が少ない上に、競技人口が減少傾向にあるのも事実です。

 先日、フランスバレーボール男子U19代表チームが、沖縄で合宿を行いました。期間中には、日本国内トップチームのパナソニックパンサーズとの練習試合が沖縄市で行われ、世界レベルの試合を生で見ることができました。私はボランティアスタッフとして今回の合宿に関わりました。その時に2006年にバレーボール男子日本代表が沖縄で合宿を行った当時のことを思い出しました。

 当時、小学生だった私は、日本代表チームを見るために、連日会場に足を運びました。それまでテレビでしか見ることができなかったレベルの高いプレーを目の前で見て、「私も日本代表になりたい」と夢を抱いたのを覚えています。その時の特別な経験が、その後も私がバレーボールを続けていく原動力になっています。

 今回、フランスチームの合宿中にも、多くの子供たちが会場を訪れていました。普段なかなか目にすることのないトップレベルの試合を、目を輝かせながら観戦したことでしょう。来年1月にはVリーグのトップチームが沖縄で試合を行う予定です。多くの人に観戦してほしいと思います。

 早い段階からトップレベルのプレーに触れ、バレーボールを好きになってくれる子供たちが増えることで、沖縄県のバレーボール界がさらに盛り上がることを期待しつつ、私もバレーボール界に尽力していきたいと思います。
(仲本百合香、ミス・スプラナショナル2018日本代表)