<南風>夢かなえる黄金の五カ条


社会
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 「どうしたら、息子4人とも甲子園へ行くことができるの」。長男政輝、次男哲平、三男三太、四男修。、4人は2008年の春選抜大会から14年夏の甲子園大会の6年間で春4回、夏4回、甲子園の土を踏んだ。長男から三男までは桑江中卒業後、親元を離れ大分県の明豊高校へ進学した。その頃は県外への野球留学もまだ盛んでなく、長男を行かせた時は、期待より不安の方が多く、私の心は苦しかった。

 長男が道を作ってくれたおかげで、次男、三男が続いた。明豊は別府市内の温泉街にあり、毎回息子に会いに行く時は温泉宿に泊まった。しかしのんびり湯につかった思い出はない。息子とゆっくり外食できるわけもなく、朝から夜遅くまで練習を見、寮で少しの時間話しをして「がんばれ」とだけ伝えて帰るそんな生活。その時、指導して下さったのが、故大悟法久志先生でした。

 毎年子どもたちを鹿児島県の知覧(特攻平和会館)に連れて行き、同世代の子どもたちがどんな状況に置かれていたのか、親への感謝、今どれだけ自分たちが平和に暮らせているかへの感謝など、心の教育を重んじられる方でした。俳句、書道など感性の教育もしていただきました。寮生活の3年間は心身ともに鍛えられました。

 四男は「沖縄から甲子園を目指す」と中学のチームメイトと共に沖縄尚学に進み甲子園の夢を叶えた。幼い頃から甲子園を夢みていた子どもたちに私は夢を叶える為の五カ条を授けた。 (1)夢を決める(2)夢がかなった時のかっこいい姿をイメージする(3)あいさつの達人になる(4)コロコロ大作戦(5)ありがとう大作戦。

 これは夢をかなえる黄金の五カ条でありますが、私は、子どもたちにこんな大人になってほしい。こんな事ができる男になってほしいとの思いで、伝えたのです。 (次回へ続く)
(砂川正美、夢サポーター)