<南風>特別支援学校体育連盟とは


社会
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 沖縄県特別支援学校体育連盟は「体力の向上と互いの親睦を図ること」を目的に1989年1月に設立されました。今年で30年目を迎えました。通称「特体連」は、九州では本県と福岡県のみで全国的にみても特体連のある都道府県は限られています。沖縄は特別支援教育の体育分野での先進県となっています。県内21校の特別支援学校中、知的障害の13校が加入しています。本連盟主催の三つの行事を紹介します。

 「駅伝競走大会」は、中学部と高等部に分かれ、それぞれの学部から選抜された生徒でチームを作り競います。一般的に行われている駅伝大会と同じで、日頃の練習の積み重ねが大切になります。近年、高等部においては高等学校併設型の高等支援学校の4校が加わり、熾烈(しれつ)なレース展開が繰り広げられ、各校での練習にも一段と熱が入っています。

 「体育研究大会」は、日頃の保健体育の授業実践の取り組みを発表し研究を深める場となっています。昨年度から県内すべての特別支援学校の体育教師が一堂に会し、5障害種の保健体育の授業について、各校での合理的配慮の方法や特徴ある取り組みについて活発な研究が進められています。さて最後に「体育大会」についてです。本連盟の行事の中でも一番のメイン行事となるものです。

 本連盟設立の年に第1回体育大会が開かれ本年度が30回目の記念大会となります。本大会の特長は陸上競技を主に加盟する特別支援学校へ通う生徒全員が競技に参加できるという点です。誰もがメダルを獲得できるチャンスがあります。この取り組みを通し社会自立や参加の重要な要素の一つ「体力の向上」がより図られるようになりました。

 本年度は11月25日、うるま市具志川総合グラウンドで午前10時~午後3時の間開催します。大勢のご来場をお待ちしています。
(西永浩士 名護特別支援学校長、県特別支援学校体育連盟会長)