<南風>自転車のマナー


社会
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 東京では自転車や徒歩で移動する人々が多く、都心の歩道は朝夕の通勤ラッシュ時には祭りのように人々が混在しています。その人混みの歩道をバイクと同じくらいのスピードで自転車が走っていることがあります。ぶつかりそうになって命の危険を感じました。ベルを鳴らしながら走ってきたとはいえ、歩行者が優先の歩道をわが物顔で走るのはマナー違反だと思います。イヤホンで音楽を聴きながら車道を走っている自転車も多く見かけます。

 アーティストとしては音楽をいつもそばに感じていたいという気持ちはうれしいのですが、周りの状況を耳でもしっかり把握しないと事故が起きる可能性が高まるので運転に集中してほしいと思います。

 一番危ないと感じるのは、保育園へと向かうお母さんが後ろと前に子供を乗せて運転している。歩道を結構な速度で走っていたり、信号が赤に変わっても横断しているのを見かけます。自分の身や、大切な子供たちの安全を考えると危険な行為です。自転車は軽車両と同じ扱い、衝突による死亡事故も最近増えてきています。自転車は加害者にも被害者にもなり得ます。

 自転車は排ガスもないので、地球に優しい乗り物、利用者が増えてきたことは地球温暖化防止への一歩だと感じています。自転車、歩行者、車が安全に共存するためには、自転車に乗り始める小学生や保護者等へのルールやマナーの啓蒙活動と、行政が自転車専用のレーンを増やしたり(環境整備)して、路肩の車の駐車違反、自転車の無謀運転を取り締まること等で解消されていくと思います。

 最近、自転車レーンのある公園で久しぶりに自転車に乗りましたが、景色の移り変わりも速く、風がとても気持ちよかったです。ルールとマナーを守ってみんなで楽しいエコライフを過ごしていきたいです。
(Anly、シンガーソングライター)