<南風>多様性、認める社会に

 数年前まで、セクシュアル・マイノリティについての話題は、何か遠くのことのように感じていた。だが、米軍基地の県外移設論を考える集まりで、パンセクシュアル(全性愛)であることをカミングアウトしていた玉城福子さん(現・沖縄大学非常勤講師、社会学者)と知り合いお話を聞くなかで、身近なことだと分かるようになった。玉城さんを通じ、沖縄でも当事者の皆さんを中心にレインボーパレードなどが開催されていることも知った。

 2015年には那覇市が「レインボー宣言」をし、各地の学校でもLGBTの授業が行われ始めた。新聞やニュースで関連テーマが取り上げられることも増え、社会が変わってきていると感じていた。

 だが、去る7月、自民党の杉田水脈衆院議員によってLGBT差別の論考が出された。批判は広まったが、氏は議員を続けたままだ。このことに疑問を持つ人や、「LGBTって?」と関心を持ち始めた人とつながりたいとの思いで、しまんちゅスクールでは玉城さんを講師に講座「LGBT・性の多様性について学ぶ」を2日に開催した。

 差別を禁じる法律が無いことや、当事者の孤立感、「アウティング」(本人の許可なく周囲に話すこと)の危険性など、具体的な問題点について多くを学ぶことができた。

 「男らしさや女らしさに関する『当たり前』が自分自身や他者への暴力になることがあり、平和のためにはそのような構造的・間接的暴力もなくしていく必要がある」という平和学の視点も心に残った。

 しまんちゅスクールでは来春、日本で初めてゲイであることを公表して牧師になり、『あなたが気づかないだけで神様もゲイもいつもあなたのそばにいる』(学研プラス)の著者でもある平良愛香さんの講座も予定している。
(照屋みどり、しまんちゅスクール代表)



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