<南風>夢の島々ハワイとの交流


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 初の海外ライブは2009年9月、ハワイオアフ島のオキナワンフェスティバル。私の出演は当時ハワイに住んでいた友人が事務局とつないでくれたことで実現しました。毎年約5万人が来場する祭りで会場は沖縄県系人を中心ににぎわっていました。ライブを終え控室に戻るとマウイ沖縄県人会の方が訪ねてきました。

 「ようこそハワイへ。マウイ島と宮古島は姉妹都市です。マウイ島にもぜひお越しください」と、マウイ沖縄県人会会長直筆の手紙とお土産をいただきました。今年姉妹都市提携54周年。より友好を深めるため宮古島ではフラダンスのイベント、カギマナフラ大会が行われるなど交流が続いている。大会名は宮古語のカギ(美しい)とマウイ語のマナ(魂)で島々の美しいスピリッツという思いが込められているそうです。

 ハワイでは人頭税廃止運動に尽力した平良真牛の子孫の女性にもお会いしました。1903年まで266年に渡り宮古・八重山の人を苦しめた人頭税。廃止が決まった際に島の人が喜び歌い踊ったという伝統曲クイチャーを私がハワイで歌ったことをとても喜んでいました。旅に出たからこその出会い。ハワイに行き世界をさらに意識するようになりました。

 異国の地へ夢を抱き旅立ち、過酷な環境を乗り越え未来を切り開いてきたウチナーンチュの開拓魂を人生の見本とし何事にも挑戦していこうと思います。世代を超えて受け継がれる沖縄への思い。ハワイにも沖縄の文化が根付いていました。

 ハワイは沖縄と同じように海に囲まれた島々で気候など多くの共通点があります。海の恵みに感謝し、世界中の海がいつまでも美しくあるように皆で守っていきましょう。ンザーヌインマイイツーガミマイカギーカギシィイキ。ヨーンンーナシイカディヤァ。ハワイの皆さま、マハロ。
(HIRARA(ひらら)宮古島出身歌手)