<南風>成績下位は引退


社会
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 競輪選手はS級S班(9人)同1班(220人)、同2班(450人)、A級1班(530人)、同2班(530人)、同3班(500人)とランクが分けられています。

 S級とA級が同じレースを走ることはなく、S級同士、A級は二つに分かれA級1~2班は同じレース、A級3班はチャレンジレースといって7人制で行われるレース方式で3班のみのレースです。新人はA級3班からスタートし上位クラスを目指していきます。

 ガールズ競輪は人数が少ないのでL級1班の1クラスに分けられています。

 競輪選手は走るレースの着順に細かく得点がついて、レースの成績により各自の持ち点として計算されます。それを競走得点といい、直近4カ月の競走得点が上位にいると開催初日に予選が免除される特別選抜レースを走れるなど優遇されます。

 選手は年間2期に分けて採点期間があり前期1~6月、後期7~12月。競走得点の平均が来年の級班(ランク付け)に反映されます。相撲にたとえると番付のようなものです。それをもとに得点の上下で、1月と7月に級班の入れ替えが行われます。選手は毎レース展開がよくないときも一つでも上の着順を目指して走るのはそのためです。

 競輪には代謝制度もあります、自分で引退を宣言してやめることもできますが、本人の意思にかかわらず成績が振るわず連続して競走得点が一定の点数を下回ると代謝の対象になります。男子選手は前期30人、後期30人の年間60人、女子選手は前後期3人ずつ、年間で6人が競走得点の下位から引退となります。毎年競輪学校を卒業して新人が70人ほど出てくるので現役を続けるには常に成績を残していかないといけません。

 私の今の競走得点は88・83です。レース結果で上下するので競輪選手は常に自分の点数を気にかけます。
(仲松勝太、プロ競輪選手)