<南風>ゴーヤー


社会
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 5月8日は「ゴーヤーの日」。最近はあちらこちらでゴーヤーイベントが開催されるなど、名実ともにゴーヤーは沖縄を代表する健康野菜だ。子供の頃はあのブツブツとしたグロテスクな風貌と、モモルデシンなる苦み成分が苦手だったが、いつの頃からか、好んで食べるようになり、何といっても沖縄の暑い夏を乗り切るには、なくてはならない野菜になっている。

 もちろん、今夜はわが家もゴーヤー尽くしの食卓にする予定だ。

 まず大先輩から伝授いただいた、おつまみにぴったりなシンプルなゴーヤーフライ。輪切りにしたゴーヤーのワタも種もそのままでカラッと揚げ、熱々揚げたてに塩をパラパラっとふっていただくと、もういくらでも進んでしまう。

 メインはゴーヤーの肉詰め。厚さ10センチに輪切りにカットしてワタをくりぬき、野菜入りの豚ひき肉を詰めてオーブンでこんがり焼く。スパイスたっぷりのスパイシーな味が好みだ。

 お口直しにゴーヤーとナシをすりおろして小ぶりの琉球ガラスに入れ、フリーザーで凍らせた苦味と甘味のバランスが絶妙なシャーベットも定番の一品。

 愛情かけて作った料理に合う器を選ぶのもまた楽しい。料理と器の関係は奥深く、同じ料理でも器が違い、盛り付け方が違うと別物に見え、おいしさも変わってくるのは面白い。

 今夜の食卓のテーマは「ゴーヤー」。どんなテーブルコーディネートをしようかと、頭の中でイメージするのも楽しいひとときだ。皆さまもゴーヤーの日を口実にゴーヤー料理を作って食卓をにぎやかに囲んでみてはいかがだろうか。

 現在メインの食空間コーディネーターに加え、野菜ソムリエとして沖縄野菜プロジェクト協同組合の組合員に属し、沖縄の野菜や果物の魅力と共に感動をお伝えすべく活動中だ。
(大木綾子、食空間コーディネーター)