<南風>台湾版グラミー賞「金曲奨」受賞


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 2018年、CMOと共同製作したアルバムが台湾版グラミー賞といわれる金曲奨で「最優秀原住民語アルバム賞」を受賞。日本ではまだあまり知られていませんが台湾最大の音楽アワードで台湾のミュージシャンが憧れ目標とする名誉ある賞です。中華民国文化局主催のもと公募制でメジャー、インディーズを問わず門戸が開かれ、授賞式ではノミネートされた応募作品の中から各部門の大賞が決まります。その模様はテレビやインターネットで生中継され台湾、中華圏など海外でも注目されています。

 授賞式は6月23日。この日は沖縄にとって大切な慰霊の日で少しでも沖縄のPRができればと思い琉装で参加しました。レッドカーペットは大勢の観客やマスコミが撮影する中を歩き今までに味わったことのない緊張感。プレゼンターのビビアン・スーさんや台湾で活躍するスターが続々登場しました。レッドカーペットの後は授賞式会場へ移動。1万5千人収容の台北アリーナが満杯で熱気に包まれました。トップアーティストのジャム・シュウさんが司会を務め、豪華な顔ぶれのプレゼンターにより受賞作品が発表され感動の瞬間を共有しました。ゲストパフォーマンスも豪華絢爛(ごうかけんらん)。テレビを見ていた台湾の友人からお祝いのメッセージが届きました。華やかな舞台での受賞は最高のご褒美です。

 アミ族と宮古島の歌が融合したアルバムには二つの民族の魂が込められています。CMOとの出会いが化学反応を起こし私の世界観を広げてくれました。レッドカーペットの先はアジアに続く道。音楽の旅はまだ道半ばです。授賞式での体験や手にしたトロフィーの感触を忘れず自分の感性を信じて想像した未来に近づけるよう前進します。ンナダンツナカヤッスガドゥ、ンナマカラマインカイシツバラリイカッチバ。

(HIRARA(ひらら)、宮古島出身歌手)