<南風>女性が活躍するために


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 2017年、私は東京都主催のグローバルな女性起業家を育てる「APT WOMAN」の第1期生に選ばれ、20人の活躍する女性起業家と共にコシノジュンコ氏らが講師を務めるクラスの受講やNYでの事業プレゼンテーションを行う機会に恵まれました。

 女性起業家は、男性起業家よりもネットワーク構築がうまくいかず、ライフイベントに翻弄(ほんろう)されて情報格差も生まれやすいそうです。APT WOMANでは女性起業家のネットワークを強固にするために、事業規模に関係なく、仲間と学び、さまざまな視点をもらい、全国の起業家と繋(つな)がり切磋琢磨(たくま)できる素晴らしい機会に恵まれます。

 私たちが派遣されたニューヨーク大学での事業プレゼン・イベントで、講師が述べたのは「世界の女性社会進出ランキングで日本は110位、これは中国の103位、インドの108位より低く、女性社会進出では後進国だ。この人たちはただ素晴らしいアイディアを紹介しに来たのではない、日本の女性社会を底上げするために、次世代のリーダーたちが学びに来ているのだ」ということでした。

 ニューヨーカー相手のプレゼンを前に、とても緊張していた私たちは、この「理由」には大きな勇気をもらいましたし、次世代のリーダーとしての自覚も芽生え奮い立ちました。

 東京で起業家たちと交流していると、情報格差があることに気がつきます。だから、情報を取りに行くことが重要です。交流がなければ、そのことさえも気づくことができません。

 女性の地位向上のためには女性が学び、行動し続ける以外ありません。これからは女性が活躍しやすい社会を私たち女性が創れると信じていますが、それは女性が努力しなくては何も変わらないのです。APT WOMANは4期目受講生の募集が終了間近です。
(呉屋由希乃、社会起業家)