<南風>スポーツ大国


社会
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 イギリスはスポーツ大国だ。フットボール(英国ではサッカーとは呼ばない)はプレミアリーグを頂点に、2部、3部、4部リーグくらいまであるらしい。

 バーミンガムへ向かう途中に「ラグビー」という小さい駅がある。いくら好きだからってふざけすぎと思っていたら、実はそこがラグビーの発祥地、ラグビースクールのある町だった。さすが紳士のスポーツといわれるだけあり、ラグビーの聖地、トゥイッケナム・スタジアムに試合観戦に行くと、礼儀正しくフレンドリーなファンばかりだった。

 もちろんテニスも盛んだ。今年のウィンブルドン大会では、フェデラーとジョコビッチが大会史上最長の決勝戦を戦った。ウィンブルドンの季節はイチゴの季節でもあり、センターコートで観戦中にイチゴに生クリームをのせた「ストロベリーズアンドクリーム」を食べるのがお洒落(しゃれ)だという。もちろん英国産のイチゴだ。センターコートのチケットを取るのは至難の技らしいが、ぜひ一度は経験してみたいと思う。

 日本ではほとんど知られていない、クリケットの発祥の地もイングランドである。クリケットの世界競技人口は3億人を超え、フットボールの競技人口を超える。今年、ワールドカップがイギリスで行われた。ワンデークリケットという、1日1試合形式だ。決勝戦はイングランド対ニュージーランド。なんと同点で終わり、スーパーオーバーという延長戦に入る。延長戦は非常に珍しいのだそう。何度もミラクルが起こり、結果、イングランドが初優勝を飾った。イングランドで生まれたクリケットが、生まれ故郷に帰ってきた!

 その他にもローイング、スヌーカー、ネットボールなど、日本では聞いたことのないスポーツがたくさんある。そうだ、次はゴルフのシーズンだ。
(渡名喜美和、英国沖縄県人会会長)