<南風>うるま市の就労支援事業


社会
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 2010年の国勢調査で、うるま市の完全失業率は18・2%と県内11市の中で最も高く、また20歳から24歳までの若年者失業率は27・0%で深刻な状況であった。

 この調査結果を受け市では、課題解決のため、うるま市石川IT事業支援センター内に就活サポートであえーるという施設を開設し、さまざまな就労支援事業に取り組んでいる。主な支援は、就職相談、求人情報提供、職業紹介、保育一時預かり、就活応援セミナー、書籍閲覧・貸出、スーツレンタルなどである。

 うるま市役所内と石川の2カ所で、就職相談、応募書類添削、模擬面接、出張相談会、採用決定後のフォローを行っている。石川では求人情報提供は、ハローワークインターネットサービスで求人情報を検索できるようPCを設置。さらに市内の企業開拓をし、紹介状の発行や面接の日程調整を行っている。求職者として登録した方には、仕事の紹介もしている。

 子育中のママ・パパが安心して就職活動を行えるよう、専用ルームでお子さんの一時預かりもしている。就活応援セミナーは、パソコン基礎講座、ビジネスマナーを、市内建設、保育業界を対象に、助成金説明、相談会を実施している。高校生にもセミナーを行っている。合同企業説明会は、さまざまな規模で開催し、企業担当者と求職者が気軽に、じっくり話が出来るよう運営している。

 16年から、この事業をジョブリッジ研究所が受託し、2年前から体制を強化するため琉球新報開発と共同で企画運営している。

 17年3月に総務省が公表した沖縄県の完全失業率は、10年国勢調査と比較しうるま市は、10・68ポイントという大幅な改善をすることができた。ご協力ご支援いただいたみなさまのおかげである。心から感謝申し上げます。
(赤嶺久美、ジョブリッジ研究所代表理事)