コラム「南風」 有意義な女子会


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 われわれ弁護士も女子会をしている。沖縄には現在236人の弁護士がおり、そのうち女性弁護士は24人。私が沖縄で弁護士登録をした11年前は沖縄での女性弁護士は私を含めて5人だった。その後弁護士数が増えるのと比例して、沖縄にも女性弁護士が増えていった。そろそろ女性弁護士の集まりができるね、と言って始めた女子会も当初は10人程度だったが、現在では店を貸し切っての大盛況の集まりである。

 近年、女子会ブームであるが、女性弁護士にとっても女子会は有意義な時間だと思う。法曹界はまだまた男性社会。弁護士のみでなく、裁判官、検察官も圧倒的に男性が多い。日ごろの仕事の悩みや疑問、家事、育児の苦労や両立のこつ、恋愛話などなど、話題は絶えない。参加者の年齢は最大約40歳ほどの開きがある。先輩方からは、仕事観や人生観、仕事と家庭、育児の両立の話などお聞きすることができる。また、すでに中堅と言われるようになった私などは、若い方の感覚、考えなどを聞くのも楽しい。
 この女子会、聞くところによると男性弁護士からは悪評らしい。どんな話をしているか心配なのだろうか。しかし心配ご無用。しょせんお酒の席、次の日には何を話したか忘れている(はず)。男性社会で女性が仕事を続けていくためには同性のみの集まりでしか話せないこともあるのである。
 また、異業種で働く女性たちとの集まりも楽しい。狭い視野に偏らないよう目を開かせてくれる。仕事は違うものの、それぞれの職場で力を発揮している話を語り合うのは明日への活力となる。もちろん、男性との飲み会も楽しいのはいうまでもない。
 今から忘年会シーズン。胃腸、体力そして何より子どもを大切にしつつ、今年の苦労を忘れ、来年への活力のために楽しい飲み会が続きそうだ。
(村上尚子(むらかみなおこ)、弁護士)