コラム「南風」 酒の力を借りて


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「もう12月だよ。はやいね~」「だからよ~はやいさ~」。毎年毎年この時期になると交わす言葉です。その次決まって出てくる言葉が、「年齢(とし)をとると一年過ぎるのがホントにはやく感じるね~」「だからよ~」。毎年同じ言葉をしゃべってる。

 「毎日お酒飲んでるの?」「いや~毎日は飲まないですよ」「ウソ~毎日飲んでるように見えるよ~」それはあなたの勝手な見方でしょう、と思いながらもいやな気持ちがしないのも事実です。そんなふうに見られるのは案外好きかもしれない。それもひとつの世間体というものですかね。
 毎日ではないのですが、週2、3度はお酒を飲みに行く。家で飲む、いわゆる晩酌というものはしない。以前に何度かした事もありますが、杯を重ねるうちに外で飲みたくなるので、初めから出掛けて飲みます。また以前は誰かを誘ったり誘われたりしながら出掛けたものですが、ひとりで出掛け、店のスタッフ達としゃべりながら飲んでいるうちにそのうち友人や知人達と出会い杯を重ねるのです。お店に流れる音楽を肴に飲むのもいいですね。
 しかし2、3カ月飲まなくてもいれるのですが、遠方からの友人が来たりした時等は、コーヒーなどで付き合えばいいと言われてもコーヒーなど飲みに夜は出掛けたくないし、と言い訳しながら出掛けます。
 酒の力を借りないとしゃべれない小心者(まして久しぶりに会う人とは…)。また酒の力を借り過ぎるとあんまりいい事がないのも事実である…。
 先日、県立八重山高校創立70周年記念式典の前夜祭「尚志会の集い」で歌わせていただきましたが、70年代のフォークソングに世代をこえた人達が手拍子をたたきながら楽しんでいる同窓会というひとつの輪がありました。26期生の皆さまありがとうございました。
(池原興一(いけはらこういち)、池原酒造勤務)