「御舟」の水上渡御、華やかに 和歌山・古座川で河内祭


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 和歌山県の串本、古座川両町を流れる古座川で営まれた「河内祭」に登場した御舟=23日

 和歌山県の串本、古座川両町を流れる古座川に浮かぶ河内島周辺で23日、豊漁や五穀豊穣を祈る河内祭が営まれ、新型コロナウイルス感染症の影響で中止されていた「御舟」の水上渡御が4年ぶりに行われた。

 御舟は江戸時代に地域で盛んだった捕鯨で使われた鯨船をのぼりやちょうちんで華やかに飾った小船。ご神体とされる河内島対岸の河原で神事が営まれる中、2隻の御舟がゆっくりと島を回った。河原では笛や太鼓の音もにぎやかに獅子舞の披露があり、多くの見物客が訪れた。

 河内祭は文化庁の日本遺産「鯨とともに生きる」を構成する文化財の一つ。一方、源平合戦で勝利した熊野水軍の凱旋した姿が由来との一説もある。