光を使って膨大な計算を高速でこなすことができる量子コンピューターの試作機を開発したと、東京大のチームが25日、発表した。一つの回路で大規模な計算を効率良く実行できるのが特徴で、コストの大幅削減が期待できるとしている。
チームは2021年、光を周回させて繰り返し計算できるループ状の回路の開発に成功。この回路では一つの光を使った計算しかできなかった。今回は、この回路の外側にメモリーに相当する別のループを付け加え、三つの光で計算ができることを実証した。
チームの武田俊太郎・東大准教授は「今回のステップアップが実用化に向けた節目となる」と話す。