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ゴジラにアカデミー視覚効果賞


ゴジラにアカデミー視覚効果賞

 映画「ゴジラ―1・0」で、第96回米アカデミー賞視覚効果賞を受賞し、スピーチする山崎貴監督(左から2人目)ら=10日、米ハリウッド(ロイター=共同)

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 【ロサンゼルス共同】第96回アカデミー賞の発表・授賞式が10日(日本時間11日)、ハリウッドで開かれ、「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」が視覚効果賞を受賞した。配給元の東宝によると、アジアの作品で初めて。山崎貴監督は受賞後の記者会見で、現在の世界情勢を念頭に「戦争の象徴であり、核兵器の象徴でもあるゴジラを何とか鎮める話。鎮めるという感覚を世界が欲しているのではないか」と述べた。

 山崎監督はゴジラのフィギュアを持ちスタッフ3人と共に会見場に登場。今回のゴジラのデザインについて問われ「核兵器と戦争の象徴であるということを大きく打ち出したいと思ったので、見るだけで恐怖が分かるようにした」と明かした。

 今年の米アカデミー賞は、原爆開発者の葛藤を描いた「オッペンハイマー」(クリストファー・ノーラン監督)が作品賞や監督賞など計7部門を制した。ノーラン監督は会見で「ここ数年、核拡散防止については間違った方向に進んでいる」と指摘。「絶望するのではなく、核の数を減らすため政治家や指導者に圧力をかけようと活動している組織に目を向けることがとても大切だ。私たちの地球上に核兵器がなくなり、世界がより安全になるように」と語った。

 長編アニメーション賞を受賞した「君たちはどう生きるか」の宮崎駿監督は授賞式に出席しなかった。