宮城(オリックス)、東浜(ソフトバンク)に投げ勝つ<プロ野球>オリックス―ソフトバンク


宮城(オリックス)、東浜(ソフトバンク)に投げ勝つ<プロ野球>オリックス―ソフトバンク 4回ソフトバンク2死一、二塁、甲斐を空振り三振に仕留め、雄たけびを上げるオリックス・宮城=京セラドーム
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味方鼓舞し5回無失点 2カ月ぶり復帰、エースの働き

 オリックスの宮城が復帰登板で堂々の投球だ。左大胸筋痛で離脱し、先発は5月8日の楽天戦以来。首位ソフトバンクを相手に5回2安打6奪三振、無失点で約2カ月ぶりの白星となる3勝目を手にし「ピンチでもしっかりと投げ切ることができた。役割は果たせた」。故障明けのため85球で降りたが、これぞエースというマウンドさばきだった。

 一回は先頭の佐藤直を150キロ台の直球で3球三振。安達の失策で走者が出た二回はミスした味方を励ますように強気に内角を攻め、得点を許さなかった。四回、山川に長打を許したが、2死一、二塁のピンチで甲斐を三振に打ち取ると派手に拳を握る。味方を鼓舞する姿が目を引いた。

 故障での長い離脱はプロ5年目で初めて。楽しみにしていた地元沖縄での試合も投げられず、気持ちが沈んだ。「投げて勝ちたい試合もあったのに応援するしかない。一日も早く戻りたい」。待ちに待った復帰だった。

 米大リーグ挑戦で山本(ドジャース)が抜け、投手陣を引っ張る立場になりながら勝ち星がついてこなかった。「投げる試合は全て勝ちたい」と決意し、巻き返しを期すチームを、ここから支えていく。


東浜、3失点目悔やむ

 2敗目を喫したソフトバンクの東浜は一回の3失点目を悔やんだ。

 森に2ランを浴びた後、2本の単打で1死一、三塁に。2死までこぎつけたが、セデーニョに甘く入った曲がり球を痛打された。「あそこで重い雰囲気にしてしまった」と声を落とした。

 二回以降は右打者の内角にシンカーを投じて打ち取るなど立て直し、6回10安打3失点と踏ん張った。プロ12年目で通算千投球回にも到達。「積み重ねてきたものは変わらない。通過点としてまだまだ頑張りたい」と気持ちを新たにした。

 (京セラ)


通算千投球回を達成し、記念のボードを手に一礼するソフトバンク・東浜=京セラドーム

<記録メモ>

▽東浜(ソフトバンク)通算千投球回 27日のオリックス10回戦(京セラドーム大阪)で達成。プロ野球371人目。初登板は13年4月11日のオリックス戦。


 オリックス―ソフトバンク10回戦(ソフトバンク6勝3敗1分、18時、京セラドーム大阪、27279人)
 ソフトバンク
  000000010 |1
  30000000×|3
 オリックス
 ▽勝 宮城7試合3勝4敗
 ▽S マチャド28試合2勝2敗10S
 ▽敗 東浜9試合3勝2敗
 ▽本塁打 森3号(2)(東浜)
 ▽二塁打 山川、柳町、紅林
 ▽犠打 西野
 ▽失策 安達
 ▽与死球 東浜(安達)古田島(栗原)
 ▽試合時間 2時間53分

 【評】けがから復帰したオリックスの宮城が5回2安打無失点で3勝目を挙げた。制球良く内外角を突き、ピンチでも粘った。一回に森の2ランなどで3得点。ソフトバンクは好機であと一本が出ず、引き分けを挟んだ連勝が4で止まった。

 森(一回に先制3号2ラン)「過去一(番)、飛びました。(宮城の復帰戦に)なんとか勝たせてあげたいというのは強く持って打席に立った」

(共同通信)