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「地域のために」 真喜屋小の児童が地域に恩返し 橋が見違えるほどきれいに 沖縄・名護


「地域のために」 真喜屋小の児童が地域に恩返し 橋が見違えるほどきれいに 沖縄・名護 ペンキを塗って橋桁の落書きを消す児童ら=3月13日、名護市
この記事を書いた人 Avatar photo 増田 健太

 【名護】名護市の奧武島と沖縄本島を結ぶ橋に3月13日、卒業を迎えた真喜屋小6年の児童が訪れ、橋桁(はしげた)の落書きを消す作業をした。児童たちが柄を伸ばした塗装用ローラーとペンキを使い、橋をきれいにすると、羽地内海が映える風景が取り戻された。

 児童らは修学旅行費を工面するため地域住民から空き缶11万7千円分を集めて現金化したり、寄付金を受けたりした経緯があり、その一部を地域貢献活動に充てようと今回の活動を思い立った。

 橋桁の落書きは、児童たちが自然体験で訪れた際、目にしていた。兼次ほのかさん(12)は「めっちゃ雰囲気悪いな」と感じ、新里高悠(たかひさ)さん(12)が「協力してくれた地域の人のためにボランティアをしよう」と提案。皆が応じたという。

 作業前、宮平夏帆さん(12)が県北部土木事務所に作業開始を告げる電話をかけ「いいですよ」と返事をもらった。作業後、松田大和さん(12)は「ペンキがすぐになくなって、もっとやりたいくらいだった。次の6年生にもやってもらいたい」と充実した表情を見せた。

 共に作業をした保護者の宮平淳子さん(38)は「自分たちの考えを出し合って周りの大人に呼びかけ、実践している」と児童らの活動をたたえた。

 (増田健太)