【大宜味】大宜味村の田嘉里共同売店が1日、約1年ぶりに営業を再開した。同店は2023年4月から一時閉店していた。看護師として働いてきた金城幸夫さんが経営を引き継いだ。
金城さんは生まれも育ちも田嘉里。この十数年は、田嘉里で暮らしながら本部町や名護市の病院に通っていたという。
今年3月に定年を迎え、これからの生き方を考えていく中で、共同売店を再建することにした。
金城さんは、子どもの頃から通っていた共同売店が一時閉店し、住民が交流する場所が失われたことに心を痛めていた。金城さんにとって共同売店の再建は「人や地域とのつながりを見直すきっかけにもつながる」と力を込めた。
4月に入り準備を始めた。棚の片付けやレイアウトなども考え、机と椅子を設けて、訪れた人がユンタクできる場所も造った。
約1カ月の準備を経てオープンを迎えた。地域住民からは喜びの声が聞こえたという。今後、利用者の要望を聞きながら商品をそろえていく。
金城さんは「やんばる地域の文化や自然などを発信する場にもしたい」と今後の展望を描く。やんばるの自然にも興味を持ってもらおうと、生き物や植物の写真を店内に飾った。三線の演奏会も開催する考えだ。
現在、木曜日と水曜日が定休日。それ以外の日は、午前7時から開店している。
(玉寄光太)