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首里赤田町公民館(那覇市) 伝統継承へ新公民館落成<わした公民館>117


首里赤田町公民館(那覇市) 伝統継承へ新公民館落成<わした公民館>117 伝統の旗頭を継承する首里赤田町青年会
この記事を書いた人 Avatar photo 嘉陽 拓也

 「赤田首里殿内」と童謡にも歌われる首里赤田町。1930年ごろから途絶えていた「赤田のみるくウンケー」行事を1994年に復興するなど、首里城公園に隣接する同町1丁目から3丁目までの住民らで伝統を守り続ける。5月26日には新たな公民館の落成式に多くの関係者が詰めかけ、新しい歴史の一ページを祝った。

 旧公民館は1950年ごろに建設され、婦人会や青年会、子供会など地域活動の拠点だった。老朽化で雨漏りや壁の剥離が続き、2018年9月の台風で屋根が吹き飛ばされたという。その後、新公民館建設期成会が立ち上がり、建て替え事業に着手した。同会の照屋寛孝さん(83)によると法的手続きや資金集めなどに難渋したが、メディアによる報道で赤田町に縁のある県内外の人々からの寄付も集まったという。

 今後はコロナ禍で休止した行事も復活させ、住民の交流機会を増やすという。前自治会長の与那嶺民恵さんは「伝統も継承しやすくなり、町民の絆がより深まっていくと思う」と語った。


 佐和田健治自治会長から一言 子どもや老人まで楽しむ行事を企画していきたい。


 赤田町メモ 同町1~3丁目には389世帯858人(24年4月現在)が暮らしている。

新たな公民館の落成を祝う関係者ら=5月26日、那覇市首里

(嘉陽拓也)
(金曜掲載)