【動画】大東で明け方暴風警報 本島は今夜に甚大災害恐れ 台風10号


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台風10号の接近で桟橋に激しく打ち寄せる高波 =4日午後2時17分、南大東島の亀池港

 非常に強い台風10号は発達しながら大東島地方に向かっており、同地方は5日朝に暴風警報が発表された。沖縄本島地方でも5日夜に発表される見込み。特別警報級の勢力で6日午前0~6時に大東島地方にかなり接近する予想で、大東島地方は5日昼前から6日夕にかけて長時間暴風が続き、台風の目に入る可能性もある。最大瞬間風速は70~85メートルの記録的な暴風となる恐れがある。台風が現在の予想より発達すれば、5日にも特別警報が発表される可能性もある。

 沖縄気象台は大東島地方と沖縄本島地方で甚大な災害が発生する恐れがあるとして厳重な警戒を呼び掛けた。玉城デニー知事も県民や観光客に向け「命を守る行動を最優先にしてほしい」とメッセージを出し、暴風への警戒や断水・停電への備え、早めの避難を呼び掛けた。

 大東島地方は5日夜の初め頃からは一部の住宅が倒壊する恐れがある猛烈な風が吹く見込み。最大瞬間風速は5日は70メートル、6日は70~85メートルと予想される。沖縄本島地方へは6日朝から昼前に最接近する。6日は暴風の見込みで台風の進路によっては5日から暴風となる恐れがある。最大瞬間風速は5日は35メートル、6日は40~60メートルと予想される。先島諸島は5日夜の初め頃から強風に注意が必要となる。

 大東島地方は5~6日は猛烈なしけとなる見込みで、波の高さは13メートルと予想される。沖縄本島地方は5日夕から大しけ、6日は猛烈なしけの見込み。波の高さは5日は8メートル、6日は9メートルと予想される。大東島地方で5~6日、沖縄本島地方で6日に警報級の大雨となる恐れがある。台風の接近と大潮の時期が重なり、大東島地方は5~6日、沖縄本島地方は6日に警報級の高潮になる恐れがある。

 台風10号は4日午後9時現在、南大東島の南南東約420キロにあり、1時間に15キロの速さで西北西に進んでいる。中心気圧は920ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートル、中心から半径220キロ以内は風速25メートル以上の暴風域となっている。