アパート壁に真っ赤な太陽! 「コロナに負けない」沖縄のエネルギー表現


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アパート外壁に絵を描き、共同制作者の福島千佳さん(右)と共にアートパフォーマンスを披露する中島由夫さん=11日、那覇市松川

 北欧のスウェーデンを拠点に50年以上にわたり創作活動を展開する画家でパフォーマーの中島由夫さん(79)=埼玉県出身=がこのほど、初めて沖縄を訪れた。11日には那覇市松川のアパートの外壁に「沖縄から陽(ひ)が昇る」とのタイトルで絵を描いた。壁画は画家の福島千佳さん(42)=鹿児島県出身=と共同制作し沖縄の人や土地から感じたエネルギーを表現、新型コロナウイルスに負けないよう願いを込めた。体に絵を描くパフォーマンスも披露した。

 日本に一時帰国していた中島さんは、新型コロナの影響で活動拠点の欧州に戻れなくなり、代わりに長年訪れたいと思っていた沖縄に来たという。8月から友人が所有する松川のアパートに福島さんと滞在している。知り合いになったアパートの建物のオーナー、日高房子さんから外壁に明るい絵を描いてほしいと頼まれ壁画に着手した。

 壁画の上部にはデンマークで幸せを表すといわれる赤色で太陽を描き、下部には白と青、黄色、赤で沖縄の人や大地から感じたエネルギーを表現したという。

 中島さんは「訪沖の夢がかなった。アートは言葉では表現できない。壁画を見た人が互いにつながったり、生きがいを感じたりしたら、そこに意味がある」と話した。