那覇軍港のオスプレイが離陸 沖縄県や那覇市へ連絡なし 玉城知事が抗議


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 米軍那覇港湾施設(那覇軍港)に駐機していた米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ3機が11月30日、那覇軍港を離陸し、米軍普天間飛行場に着陸した。これらのオスプレイは、米軍がメンテナンスのため米本土に輸送したオスプレイ3機の代替機として、同25日に那覇軍港に搬入していた。県によると、今回の飛行も県や那覇市に事前の連絡はなかった。

米軍那覇港湾施設(那覇軍港)から離陸するMV22オスプレイ=30日正午ごろ、那覇市の同施設

 沖縄県は26日、沖縄防衛局などに那覇軍港で航空機の離着陸をさせないよう抗議、要請していた。那覇市も29日、同様の要請をした。飛行を強行した米軍などに対し、玉城デニー知事や城間幹子市長は30日、改めて抗議のコメントを出した。

 在沖米海兵隊は30日、本紙取材に「全ての米海兵隊の航空機運用は長年の日米両政府の合意に従っている」と強調した。今回のオスプレイの飛行について「標準的な手順であり、まれなことではあるが、同様の合意に従って行われた」と正当性を主張した。

 那覇軍港に駐機していたオスプレイ3機のうち、2機が30日正午ごろに離陸。午後1時半ごろにもう1機が離陸した。

 本紙は事実関係や、県の飛行中止要請を無視して飛行したことへの認識などについて、沖縄防衛局に問い合わせたが、30日中に回答はなかった。

(伊佐尚記まとめ)