サッカーの沖縄キャンプは終盤を迎え、県勢でJ1川崎フロンターレのFW知念慶(知念高―愛知学院大出)やJ2ジェフユナイテッド千葉のMF田口泰士(小禄中―流通経大柏高出)らが軽快な動きで汗を流している。知念が所属する川崎は31日から中城村へ移動し2月5日まで、田口のジェフは2月4日まで南城市陸上競技場で調整する。いずれも非公開となっている。
昨季J1王者の川崎は29日、各選手がリラックスした表情でパス回しのメニューをこなした。知念は昨季、23試合に出場し4得点。先発は4戦だった。「もっと出場時間を多くして結果を残さないといけない」とシーズン開幕に向け意欲を燃やす。
チームが今季掲げるテーマは「スピード」。鬼木達(とおる)監督の求める判断力の早さや攻守の切り替えの速さをキャンプで意識しながら、コンディションを上げている。最優秀選手賞(MVP)と得点王に輝いたレアンドロ・ダミアンや小林悠ら、卓越したFW陣とのレギュラー争いも熾烈(しれつ)だ。
知念は「すごいレベルの選手と一緒に練習している。ライバルでもあるし、尊敬もしている。日々学ぶことが多い」と大きな刺激を受けている。「コロナ禍でみんな大変だが、結果を出して沖縄のみんなにいいニュースを届けたい」と熱いまなざしを向けた。
千葉の田口は「プレーでチームを引っ張っていきたい」と決意を固める。昨季は序盤でけがをし欠場が続き、27試合出場で2得点。チームは8位だった。「おととしよりも順位を上げたが、正直、J1へ昇格しないと意味がない」と見据える目標はただ一つだ。
自身の役割について「チームを勝たせるためのプレーが求められている。ピッチ上でみんなを引っ張っていける存在になりたい」と中堅としての自覚と覚悟で臨むシーズンになる。2月26日の第2節でFC琉球と対戦する。沖縄の地でのプレーに「地元でプレーできることは幸せ。もちろん負けたくない」と闘志を前面に円熟したプレーを見せる。
(大城三太)